活用事例
千葉大学教育学部附属中学校で行われたひろがれ言の葉の活用の様子を動画で紹介しています。
監修者からのメッセージ 千葉大学教育学部 藤川大祐教授
文章を読む際に、なぜある語が使われていて、別の似た意味の言葉が使われていないのかを意識することは重要なことです。文学作品を深く読んでいくと、ある語が使われている必然性が腑に落ちるようなことがあります。
また、文章を書く際に、いくつか考えられる同様の意味の語を比較検討し、その中から適切な語を選択することも非常に重要です。同じような意味の語でも、文脈に合うかどうか、あるいは伝えたい内容を効果的に伝えるかが異なってきます。
英語圏などでは、類義語辞書が使われる機会が多く、ある語を類義語と比較して文章を読んだり書いたりすることが多いようです。しかし、日本では国語の時間に類義語辞書を使用する機会は少なく、国語辞典で類義語を調べる機会も多いとは言えませんでした。
「ひろがれ言の葉」は、どんな文章を入れても、コンピュータが自動的に文章内の語を解析し、内蔵の類義語辞書にある語については自動的に類義語を表示できるようにするソフトウェアです。また、授業者があらかじめ特定の語に類義語を登録し、表示できるようにすることもできます。
この「ひろがれ言の葉」によって、文章の文脈の中で類義語を参照しやすくなり、類義語と比較して語を理解したり使用したりすることが期待されます。こうしたソフトウェアが日常の授業に活用されることによって、子どもたちが語彙に関心をもち、語彙力を高めていけるようになってほしいと願っています。