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「相談ボタン」ができました。子どもたちがSOSを出せる“はじめの一歩”に

以前のブログで、「相談することは恥ずかしいことではないよ」と書きました。
子どもたちの気持ちがどよーんとしてしまう前に、気軽に相談できる場を提供したい──。
そんな思いを長く抱いてきて、ようやくその機能を「デジタル生活ノート(通称:みまもりふぅーにゃん)」に実装することができました。児童生徒画面のサブメニュー部分に、ふぅーにゃんのアイコンを設置し、そこをクリックすると相談画面に遷移します。いきなり相談ボタンを置くのは「ちょっと不安」という学校には、非表示設定が選択できるようになっています。

「誰かが見ていてくれる」その安心感

サポステ(地域若者サポートステーション)の事業を行っていた頃、多くの若者たちの話を聴き、キャリア面談を行い、様々なワークショップを実施していました。ニートやひきこもり状態にあった若者たちと、とにかくたくさんコミュニケーションをとっていました。
その中で気づいたことがあります。それは──
「自分のことを一緒に考えてくれる人がいる」
「自分を見てくれている人がいる」
そんな存在がいるだけで、人は前向きになれる、ということでした。

「学校で辛いことがあった時、先生にも友達にも親にも相談できなかった」そんな声を、何度も耳にしました。「あのとき、自分を見てくれる人がそばにいてくれたら、どれほど救われただろう」とも。
それから、「なんでも気軽に相談できる場づくり」は、とても大切なんだと考えるようになりました。それは子どもに限らず、大人でも同じですよね。そんな経験もあって、デジタル生活ノート(通称:みまもりふぅーにゃん)に相談機能をつけたいと開発当初から考えていましたが、ここにきてやっと、相談ボタンを設置することができました!

業務負荷を軽減できる「みんなでの支え合い」の体制

ここまでは「相談する側」の視点ですが、「相談される側」はどう感じるでしょうか?
「そんなこと言っても、業務が増えるだけでしょ!」
──そう思う方も、いるかもしれません。でも、この相談機能は担任の先生が一人で抱えるためのものではありません。チーム学校として、みんなで支え合うことを前提にしています。
それぞれの得意分野を活かしながら意見を出し合い、情報を共有することで、より迅速に、そして無理なく子どもたちの相談に対応していくことができるツールです。ちょっとした心配ごとも、放っておくとやがて大きな問題に発展する可能性があります。その芽を早めにキャッチできるように、このボタンが少しでもお役に立てばうれしいです。

SOSを出せる力を育てたい

子どもたちには
「困ったときには誰かに相談するのが当たり前」
「自分からSOSを出せる」
そんな力が自然と身につくような環境づくりができたらいいなと思っています。

社会に出た後、自分からSOSの行動を起こさないと、状況がどんどん悪化していくこともあります。だからこそ、人の力を借りることは、生きる力につながっていきます。気軽に相談できて、自分からSOSを出せる──そんな力を、日々の中で少しずつ育んでいけたらと考えています。

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