会社の裏側ストーリー

とにかくやれるだけやる、仕事を翌日まで残さない

起業した頃の働き方は、今では考えられないほどの長時間労働でした。
まわりの起業家たちも同じような状況だったので、それが当たり前で、違和感を感じることもありませんでした。

子どもとの時間や自分の時間をつくるために起業したはずなのに、いったい何をしていたんでしょうね。


起業家仲間との情報交換の場では、こんな会話がよくありました。

「48時間寝てないよぉ〜」
「いやいや、それは甘い。俺は72時間ぶっ通し!」

そんな“寝てない自慢”が、あいさつ代わりのように飛び交っていました。
今の私ならこう言います。
「だったら、こんなとこ来てないで寝てなよ!」って(笑)


当時の私は、「とにかく1日にやれるだけやる」というスタンスで仕事をしていました。

「明日でいい仕事は明日に回せばいい」と言われても、明日できることも今日終わらせる。
それでも時間があれば、明後日の分まで手をつける。

働けば働くほどうまくいく。
働かないとうまくいかないのではないか――そんな強迫観念があったのだと思います。


毎日アドレナリン全開で仕事をしていたので、不思議と楽しくて仕方がない時期でもありました。

やればやるほど吸収できる。
新しいことにもどんどん挑戦する。
「できないことはない」と、本気で思っていました。毎日が輝いていた気がします。

今振り返ると、平成の時代なのに、どこか昭和のような感覚ですね。令和の今なら、完全にブラック認定されてしまいそうですが、当時の私はただひたすら、がむしゃらに走っていました。


そんなワーカーホリックな私にも、ささやかな夢がありました。

「平日の晴れた日に、布団を干す」

ポカポカの陽ざしの中で干された布団。
なんだかそれだけで「しあわせな暮らし」の象徴のように感じませんか?

子どもが学校から帰ってきたら、手作りのおやつがあって――
そんな理想の母親像に、ちょっと憧れていたんです。


そしてある日、そのチャンスが訪れました。
もはや“挑戦”です。

「今日は早く帰れそう。よし、布団を干そう!」

干す時間も大事です。10時を待ってベランダへ。
「よし、完璧。じゃあ行ってきます!」

2時過ぎには帰宅して、布団をパンパンして取り込む――
完璧な計画でした。


……が、現実はそう甘くありません。

まさかの午後から都内で打ち合わせ。
さらにそのまま外出先で仕事。

オーマイガー。


帰宅は夜8時過ぎ。
その日は夕方からスコールのような大雨。

ベランダには――
びっしょりと濡れて、ずっしり重くなった布団。

お日様をたっぷり浴びたふかふかの布団を取り込むはずが、
泣きながら重たい布団を抱えることになりました。

その後も何度か挑戦しましたが、結果はすべて同じ。

そしてついに――

「もう布団乾燥機でいいよ」

という結論にたどり着いたのでした。

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