「プログラミングは難しい」
そう感じる子どもたちは多い一方で、
なぜか最後までやり抜く子どもたちもいます。
その違いはどこにあるのか。
その問いが、「虹色パレット(旧:虹色ボックス)」開発の原点になりました。
きっかけは大学での集中講義
「虹色パレット」の開発は、
千葉大学教育学部での集中講義を受け持ったのがきっかけでした。
小学校でのプログラミング教育必修化を見据え、
将来教員となる学生たちに、実践的な学びを提供する講義です。
3日間の講義では、
・プログラミング教育の必要性
・教材設計
・小学校での実践授業
までを一気に行いました。
子どもたちの反応が教えてくれたこと
実践授業後のアンケートでは、
81%の子どもたちが「難しかった」と回答する一方で、
全員が「あきらめずに取り組めた」と答えています。
これは、私たちにとって大きな発見でした。
難しくても、楽しいと人はやり抜ける
そしてそれは、学びそのものの本質なのかもしれません。
教科に沿った教材でも、楽しく学べるとは限らない
この経験をもとに教材開発を進めましたが、
そこで大きな壁にぶつかります。
学習指導要領に沿い、教科の内容を正しく扱った“正解の教材”であっても、
・子どもがつまずく
・意図が伝わらない
・完成までたどり着けない
という状況が続いたのです。
社会、理科、家庭科──
教科に忠実であればあるほど、
気づけば、楽しくない教材ばかりが出来上がっていきました。
そこで、私たちは立ち止まりました。
そして問い直しました。
「これは、本当に楽しいのか?」
その視点に立ち返ったとき、
ようやく見えてきたものがあります。
「楽しさ」と「達成感」が学びを変える
子どもたちの言葉が、
その答えを教えてくれていました。
「難しかったけど、楽しかった」
「できたときの達成感がすごかった」
この2つが揃ったとき、子どもたちは
自ら学び、試行錯誤し、最後までやり抜く。
その経験から「虹色パレット」は、
先生が教えるための教材にとどまらず、
子どもたちが自ら学びたくなるよう設計しました。
最後に
プログラミング教育において本当に大切なのは、
順序や条件分岐といった仕組みを先に理解するのではなく、
まずは「楽しい」と感じることを入口にした教材です。
その楽しさの積み重ねが、
子どもたちの「もっとやりたい」を生み出し、学びを大きく変えていきます。